arasan1951’s blog

69年間の人生の叡知!森羅万象に物申す

精神病院の鉄格子

人生にはよい想い出だけでなく、できることなら思い出したくない想い出というものがあるものです。

私の場合は、これが多すぎて、時々胸が苦しくなることがありますが、そんな経験をくぐり抜けて来たからこそ、今の平穏な暮らしがあるのであり、今もし私と同じように苦しんでいる方がいらっしゃれば、少しでもお役に立てればと思います。

精神病院の鉄格子は、病人が逃げられないように、窓に嵌っているのだと思う方が多いようですが、実際は全く逆で、鉄格子で外界から遮断することによって、中の病人を保護しているのです。

私は43歳で、双極性障害躁状態で入院し、翌年にも入院しました。

初めは、どうしてこんなことになったのか、全く訳が分かりませんでしたが、そのうち、その中が、非常に居心地の良い場所だということに気づきました。

どんなことをしても咎められることがなく、周りの目を気にする必要がありません。

およそ1ヶ月ほどで退院できたのですが、その時は同室の患者さんたちが送別会を開いてくれて、その天国のような場所から送り出されたのでした。