癌研の待合室2!!
癌研有明病院の待合室は癌患者ばかりです。
癌以外の病気の方はいません。
さぞやくら〜い雰囲気かと思いきや、これがまあ、何と、とにかく明るいのです。
最初は不思議だと思ったのですが、考えてみれば、何ということはありません。
みんな不安な面持ちで来院するのですが、周りはみんな自分と同じ病気の人ばかり、それも、症状が自分より重い人がいると、自分を省みて、ホッとして希望がわいてくるのです。
人間は心配事があると無口になりますが、うれしいことがあると雄弁になります。
私も声を掛けられて、「大腸ガンは切ったら終わり」と励まされて、とてもうれしくなりました。
笑い声を挙げたかも知れません。
その人は胃の中に2つ、外に1つ癌があるのですが、外の癌を放射線で叩いて小さくしてからでないと手術できない、と言って、それでも、ここでしか治せない、と豪快に笑いました。
その何とも言えない泣き笑いを見ながら、それにしても、患者を待たせるのは止めてもらいたい、と言うと、ホントだよな、何を言われるのか気が気じゃない、と。